ヒーリング作用とイダキ

  ディジュりドゥにはよくヒーリング作用があるといわれている。実際ヨォルゴ族、伝説のイダキプレーヤー、ジャルー・グルウィウィはドイツ公演に行ったときに、ドイツの音響治療を研究している病院で患者にイダキの音を聞かせ、容態を改善させている。
  アーネムランドでは実際に様々なクレンジングや、スチームベッドなどのヒーリングセレモニーには必ずイダキが使われることになる。

  では何故イダキの音がヒーリング作用を持つのかを考察してみたい。イダキの音は管の中で唇の微細な振動が反響を繰り返しイダキの裾から約30センチほど上に上がった場所で音として形造られ、そこから下で拡張されて外へ出る。したがって狭い吹き口によって細かく震える唇の振動音が、管の中で反響を繰り返すことによって膨大に増え、超音波状態を作り出す。
  実際にイダキの音を周波数で見てみると人には聞こえないとされている20Hz以下(低周波域)の音が大量に出ており、その領域が生物の体に作用する。
  低周波や高周波は体の頭蓋骨や骨盤、内臓を振動させ知覚を刺激し、身体共鳴現象を引き起こす。 特に低周波は地球の発している音(7.83Hz)や雷の音、地震、噴火、津波などの地響き、動物の雄たけび、唸り声の音であり、生物の本能的な部分に作用する。

  これらのことからイダキの体に作用するプロセスは、まず超音波域によって本能的な集中力や、注意力を音に向けさせ、管の中を通って来る事によって生じる立体的な音の奥深くへ振動によって体と意識を引き込んでいく。そして次に普遍的な音域、先に述べた地球の発している音や天変地異の音などの万物が無条件に同調してしまう音域(万物に共通している根源的な意識ゾーン)へ連れて行き、そこで伝統奏法による躍動感に満ちた激しいリズムが生命力を呼び覚ましていく。
  このようにイダキによるヒーリングは意識だけでなく体ごと癒していくことが出来るが、意識や体の微細な変化を観察する能力を高めていけば効果もさらに高まる事になるだろう。

  余談ではあるが、周波数20000Hz以上が高周波と言われるが、日本の磐笛などは25000Hzを出すことが出来、古来から神降ろしに使われているが、この理由も可聴領域である20〜20000Hz外の音だからである。 可聴領域外の音は精神に作用する。視覚でいうと幻覚に当たるのが、この可聴領域外である。

Copyright (C) 2007 Marquee Djomula Japan. All Rights Reserved.

inserted by FC2 system